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Patreonの手数料は10%で終わらない、円受取で引かれる4項目

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 17
Patreonの手数料は10%で終わらない、円受取で引かれる4項目

Patreonの標準プランで日本の銀行口座へ円で受け取る場合、会員価格から引かれる主な費用は、プラットフォーム料、決済処理手数料、条件付きの通貨換算手数料、出金手数料の4項目です。Patreonの公式価格ページ が示す10%はプラットフォーム料であり、残る費用と適用される税は別に加わります。

手取りは一律に「会員価格の90%」とは計算できません。決済1件ごとの固定額、会員の支払通貨と出金通貨の組み合わせ、月にまとめる出金額と回数、実際の為替レートを分けて計算する必要があります。以下では標準プランとカード決済を基準に、税を含めない条件付きの円換算例を示します。

手取りから引かれる4項目

Patreonの会員決済から4項目が別々に差し引かれて円の着金額が決まる流れ

第1のプラットフォーム料は、標準プランでは正常に処理された会員支払いと単品販売の10%です。2025年8月4日より後にクリエイターページを公開した場合は標準プランが適用されます。以前からページを継続公開しているクリエイターには旧プランが残る場合がありますが、公開を取り下げてから再公開すると標準プランへ移行します。

第2の決済処理手数料は決済ごとに発生し、標準プランで出金通貨が米ドルなら、カードまたはApple Payは2.9%+0.30ドル、米国外のPayPalまたはVenmoは3.9%+0.30ドルです。第3の通貨換算手数料は会員の支払通貨と出金通貨が異なる決済に2.5%、第4の出金手数料は米ドル残高を日本円で銀行送金する場合に出金額の1.55%+1回0.25ドルとなります。プランの適用条件、各料率、税を含む処理額への換算料、出金前残高から出金費用を引く順序は、2026年8月3日更新の 公式のクリエイター手数料一覧 で確認できます。

固定額が含まれる決済処理手数料は、同じ売上でも少額の決済件数が多いほど負担率が高くなります。一方、出金時の0.25ドルは会員ごとではなく送金1回ごとです。複数の会員分をまとめて出金すれば、固定出金費を売上全体に分散できます。

日本円は残高通貨ではなく、銀行送金時の受取通貨

Patreonでは日本円建ての会員ランクや日本円の残高を設定できるわけではありません。公式の対応通貨一覧 では、USD、EUR、GBPなどが支払い・出金通貨として掲載されていますが、JPYは含まれていません。一方、日本は米ドル残高から現地通貨へ送る銀行送金の対象国であり、その受取通貨がJPYです。

したがって、この記事の「1000円相当」はPatreon上で1000円と設定する意味ではありません。対応通貨で設定した会員価格を、比較用の仮定レートで円に直した予算モデルです。実際の円着金額は、設定した出金通貨、会員が選ぶ支払通貨、決済時と送金時の換算レートによって変わります。

会員に別通貨で表示される価格にもPatreon独自の換算と丸めが使われるため、単純な実勢レート換算と常に一致するとは限りません。円で必要な手取りから価格を決める場合は、ひとつの固定為替レートを保証額として扱わず、変動余地を残す必要があります。

会員価格から手取りを出す計算式

Patreonの決済単位の手数料と出金単位の手数料を分けた計算

標準10%プラン、米ドル出金、カード決済、会員の支払通貨が米ドル以外という条件を置きます。税がないものとして、会員価格の円換算額をP、1ドルの円換算額をRとすると、1件の出金前残高は次の式で見積もれます。

  • プラットフォーム料=P×10%
  • 決済処理手数料=P×2.9%+0.30×R
  • 通貨換算手数料=P×2.5%
  • 出金前残高=P-プラットフォーム料-決済処理手数料-通貨換算手数料
  • 出金手数料=出金前残高の月間合計×1.55%+0.25×R

2.5%はすべての決済にかかるわけではありません。会員の支払通貨とクリエイターの出金通貨が同じなら、通貨換算手数料を式から外します。米国外の会員によるPayPal決済を想定する場合は、決済処理率を2.9%から3.9%へ置き換えます。

また、決済処理の固定額は決済1件ごと、出金の固定額は送金1回ごとです。会員別の採算を見るときは前者を各決済へ直接計上し、後者は月間の出金総額または会員数に配分すると、固定費を二重に差し引かずに済みます。

1000円、3000円、1万円相当の条件付き試算

1000円、3000円、1万円相当のPatreon支援で固定費控除後の手取り率を比較

以下は、1ドル=150円、標準10%プラン、米ドル出金、カード決済、支払通貨と出金通貨の不一致による2.5%、税なしという共通条件での試算です。0.30ドルを45円、0.25ドルを37.5円として計算しており、実際の為替レートやPatreon上の表示価格を示すものではありません。

  • 1000円相当:プラットフォーム料100円、決済処理74円、通貨換算25円を引くと、出金前残高は801円です。この1件だけを送金する仮定では出金手数料が約49.9円となり、着金見込みは約751円です。
  • 3000円相当:プラットフォーム料300円、決済処理132円、通貨換算75円を引くと、出金前残高は2493円です。単独で送金する仮定では出金手数料が約76.1円、着金見込みは約2417円です。
  • 1万円相当:プラットフォーム料1000円、決済処理335円、通貨換算250円を引くと、出金前残高は8415円です。単独で送金する仮定では出金手数料が約167.9円、着金見込みは約8247円です。

この単独出金モデルの着金率は、それぞれ約75.1%、80.6%、82.5%です。金額が大きいほど率が改善するのは、決済ごとの45円と出金ごとの37.5円という仮定上の固定費が、会員価格に占める割合を下げるためです。

1000円相当の会員が10人いて、同じ条件の決済を月1回まとめて出金するなら、出金前残高は8010円です。出金手数料は約161.7円、着金見込みは合計約7848円、1人当たりでは約785円となります。決済固定費は10件分かかりますが、固定出金費は1回分だけです。

税と自分の設定を最後に反映する

試算には税を含めていません。Patreonは法令上必要な場合、クリエイターの所在地や事業者としての状態に応じてプラットフォーム料などにVAT、GST、売上税を課し、別項目として表示します。会員側に税が加算される取引では、決済処理手数料と2.5%の通貨換算手数料が税を含む処理額を基に計算されるため、税額を単純に手取りへ足し戻すことはできません。

実額を見積もる順番は、まずPlan detailsで自分のプラットフォーム料率を確認し、次に出金通貨と主要な会員の支払通貨を分けます。そのうえで決済方法ごとの率と固定額を各決済へ適用し、通貨が異なる決済だけに2.5%を加え、最後に月間残高へ出金手数料を適用します。

円での目標手取りから会員価格を逆算するなら、会員1件ごとの変動費と固定費を先に計算し、月単位の出金費を後から配分するのが要点です。とくに少額ランクは決済固定費の影響が大きく、為替変動と税を含めた余裕が必要になります。

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