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Gemini 3.8 Flash登場、低価格の期限は年末まで

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 2
Gemini 3.8 Flash登場、低価格の期限は年末まで

Googleは2026年9月2日、推論とコーディングを強化したGemini 3.8 Flashの一般提供を開始した。Ars Technicaの同日付の報道 もリリースとAPI料金を確認しており、導入価格は2026年12月31日まで、通常価格への切り替えは2027年1月1日となる。

同日からGemini API、Google AI Studio、Android Studioなどで利用でき、APIモデルは本番利用に対応する。Gemini 3.7 Flashも継続してサポートされるため、移行の要否は仕様上限ではなく、複雑な処理で得られる品質と総トークン量で判断することになる。別モデルのGemini 3.8 Flash Cyberは一般向けAPIではなく、承認された防御組織に提供範囲が限られる。

100万トークンの入力と3段階の推論設定

Gemini 3.8 Flashの長い入力上限、最大出力、3段階の推論設定の比較

Gemini APIのモデル仕様 では、モデルコードは「gemini-3.8-flash」、入力上限は104万8576トークン、最大出力は6万5536トークンとされている。入力はテキスト、画像、動画、音声、PDFに対応し、出力はテキストとなる。

thinking levelはlow、medium、highの3段階で、minimalは利用できない。複雑な処理ほど細かな推論、反復的なツール呼び出し、途中結果の検証を増やす設計のため、高い設定では応答品質だけでなく消費トークンと待ち時間も変わり得る。

キャッシュ、コード実行、ファイル検索、Function Calling、構造化出力、URL Context、Google検索とGoogle Mapsによるグラウンディングを利用できる。コンピューター操作はプレビュー対応だが、画像生成、音声生成、Live APIには対応しない。画像や音声を入力できることと、それらを生成できることは区別が必要だ。

同じ処理量でも2027年から料金は2倍

同じAPI使用量で2026年末の15ドルが2027年初に30ドルへ変わる費用比較

標準APIの導入価格は入力100万トークン当たり0.75ドル、出力100万トークン当たり3.75ドルで、2026年12月31日に終了する。2027年1月1日からは入力1.50ドル、出力7.50ドルとなり、処理量が変わらなければモデル料金は入力・出力とも2倍になる。

条件例として、1カ月に入力1000万トークン、出力200万トークンを使う場合、年内は入力7.50ドルと出力7.50ドルの計15ドルとなる。同じ使用量を2027年1月以降に処理すると、入力15ドルと出力15ドルの計30ドルだ。

入力1億トークン、出力2000万トークンなら、同じ計算は150ドルから300ドルへ変わる。いずれもキャッシュや検索グラウンディングなどの個別料金を含めない条件例で、日本円での支払額には請求時の為替や税も影響する。

さらに、3.8が長い多段階処理で3.7より多くのトークンを使えば、実際の増加率は単価差だけでは決まらない。年内の試験結果を翌年の予算へ使う場合は、入力、最終出力、推論に伴う使用量を分けて記録し、新単価で再計算する必要がある。

3.7を残すかは上限より処理内容で決まる

Googleの公式発表 は、3.8が複雑なソフトウェア開発、エージェント処理、多段階推論で追加の推論やツール呼び出しを行う一方、効率重視の処理では低い推論レベルまたは引き続き完全にサポートされる3.7を選べるとしている。同じ発表でCyber版の限定提供と、標準版を利用できるGoogle製品も示された。

3.8への変更価値が出やすいのは、複数ファイルにまたがる改修や、ツールを繰り返し呼び出して結果を検証する長時間の処理だ。ただし、改善を示す公開ベンチマークが個別システムの品質、処理時間、総費用を保証するわけではない。

分類、定型抽出、短い要約などで3.7が既に品質基準を満たしているなら、番号が新しいことだけを理由に置き換える必要は薄い。比較すべきなのは同一入力での完了率、再試行回数、処理時間、総トークン量であり、3.8の品質改善が追加消費と2027年の単価上昇に見合うかが分岐点になる。

Cyber版を利用できるのは承認された防御組織

Fairwind Programの対象組織がGemini 3.8 Flash Cyberで脆弱性と修正案を検証する工程

Gemini 3.8 Flash Cyberは、標準版と共通の基盤を使いながら、脆弱性の発見と自動修正に特化したモデルだ。標準のGemini APIでモデルIDを変更すれば誰でも使える製品ではなく、Fairwind Programを通じて信頼された政府機関、重要インフラ運営者、ソフトウェア保守担当者に優先アクセスが提供される。

Cyber版は防御や研究を目的とする組織向けで、申請後には組織の適格性と利用目的に関する審査がある。標準版より広いサイバー能力を扱えることがアクセス制限の理由であり、対象分野の組織であっても利用開始が自動的に保証されるわけではない。

標準版は開発者向けのGemini API、Google AI Studio、Android Studio、Stitch、Google Antigravityに加え、Gemini Enterpriseでも提供される。消費者向けではGoogle AI ProまたはUltraの契約者がGeminiアプリ、Google検索のAI Mode、Google Sheetsで利用できるが、契約条件や利用上限は製品ごとに異なり、APIのトークン単価をアプリ料金に置き換えることはできない。

確定しているのは、Gemini 3.8 Flashが一般提供済みであること、導入価格が2026年末で終了すること、3.7が継続してサポートされること、Cyber版が申請制の限定提供であることだ。3.7の終了日は示されておらず、用途別に両モデルを残すか3.8へ集約するかは、年内に得られる実使用量と品質の比較結果に左右される。

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