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Gemini Omni 1.1 Flash、40秒延長と4K出力で動画編集を刷新

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 19
Gemini Omni 1.1 Flash、40秒延長と4K出力で動画編集を刷新

Googleは2026年8月27日、動画の生成・編集モデル「Gemini Omni 1.1 Flash」を発表し、Google AI StudioのGemini APIで本番向けの安定版として提供を始めた。ITmediaの報道 でも、開発者向けモデルID「gemini-omni-1.1-flash」と同日の提供開始が確認されている。

今回加わった中心機能は、動画を累計40秒まで延長するシーン拡張、開始・終了フレームによる補間、360pの軽量な試作、1080p・4Kへのアップスケールだ。Googleの開発者向け発表 は、Google AI Studioに加えてGemini Enterprise Agent Platform、Google Flow、Geminiアプリでの展開も示しており、生成、編集、延長、解像度調整を一連の制作工程として扱えるようにした。

生成と編集を対話の中でつなぐ

Gemini Omni 1.1 Flashは、テキストや画像からクリップを生成するだけでなく、生成済み動画への変更を自然言語で重ねられる。Gemini APIではInteractions APIが前の生成結果との関係を保持するため、被写体や背景、動きの修正、シーンの続きの生成を次の要求として送れる。

制作工程は、まずプロンプトや参照素材から短い動画を作り、その結果を起点に編集や延長を繰り返す構造になる。最大3秒の動画を参照素材として与える機能も加わったが、これは外観や動きの手掛かりを新しい生成へ渡すための入力であり、長い素材をタイムライン上で直接切り貼りする一般的な動画編集とは異なる。

新機能を工程別に整理すると、生成はテキストや画像などからのクリップ作成、編集は会話形式の修正、延長は既存映像の続きを作る処理、解像度は360pから4Kまでの選択、試作コストは360pによる負荷と料金の抑制に当たる。単一の40秒動画を一度に生成するモデルになったわけではない点が重要だ。

40秒は10秒単位の延長で到達する累計尺

Gemini Omni 1.1 Flashが同じ被写体と場面を保ちながら動画を累計40秒へ延長する工程

シーン延長では、既存動画の直前部分を解析し、その末尾から10秒単位で続きを生成できる。参照する先行文脈は最大10秒で、以前のモデルが最後の約1秒を参照していたのに比べ、人物、構図、動き、物語の流れを次の区間へ渡す範囲が広がった。延長を重ねた動画の累計上限が40秒となる。

したがって、タイトルの「40秒延長」は、一回の要求で40秒の完成映像が返るという意味ではない。短いクリップの末尾へ生成区間を順番に追加する方式であり、途中への挿入や冒頭側への追加を自由に行うノンリニア編集機能でもない。連続性は改善されるものの、区間の境界を越えて被写体や細部が必ず同一に保たれる保証はない。

開始フレームと終了フレームを指定する機能は、ショットの両端を静止画で固定し、その間を連続する動画として生成する。到達する構図を先に決められるため、カメラの周回、ズームによる転換、二つの場面を結ぶ動き、ループの接続など、終点が明確なショットで制御しやすい。ただし、途中の全フレームを利用者が直接指定する機能ではない。

360pで試し、採用したショットを4Kへ上げる

360pで構図を試作した動画を採用後に4Kへ高解像度化する制作工程

解像度制御の狙いは、検討用の生成と最終出力を分けることにある。360pプレビューは標準の720pに比べて生成時のシステムスループットが最大60%高く、コストは3分の1とされる。「最大60%」はシステム処理量に基づく比較であり、個々の要求が必ず同じ割合で短縮されるという保証ではない。

360pでは、プロンプト、構図、動き、開始・終了フレームの組み合わせを低い負荷で比較できる。採用する案を決めた後に720pで出力するか、1080pまたは4Kへアップスケールすることで、破棄する可能性が高い初期案へ毎回高解像度処理を使わずに済む。これは試作から仕上げまでの役割を解像度ごとに分ける変更だ。

一方、1080pと4Kはアップスケール出力であり、それぞれの解像度で映像を最初からネイティブ生成するとの説明ではない。画素数が増えても、映像内の文字、複雑な動き、人物の細部や編集をまたぐ一貫性が自動的に修正されるわけではない。4Kは採用済みショットを後工程へ渡すための選択肢として捉えるのが正確だ。

モデルの対応入力とAPIの利用範囲は分けて見る

Google DeepMindのモデルカード は、Gemini Omni Flashと1.1 Flashについて、テキスト、画像、音声、動画を入力し、音声付きの高解像度動画を出力できるマルチモーダルモデルと説明している。同時に、編集を重ねた際の完全な一貫性、複雑な動き、正確な文字描画には課題が残るとしている。

ただし、モデル全体が扱えるデータ形式と、個別の製品やAPIで公開されている入力方法は同一ではない。Gemini APIの安定版で案内される主要な入力はテキスト、画像、動画で、編集・延長に使う動画は最長10秒、出力は3~10秒、24fpsとなる。音声入力を含むモデルカード上の能力が、すべての利用経路で同じ引数や編集操作として公開されているとは限らない。

日本の開発者がAPIから利用する場合は、Google AI Studioで安定版モデルIDを選び、Interactions APIへ生成または編集要求を送る。前の動画を延長するときは直前のインタラクションIDを引き継ぎ、応答形式で必要な解像度を指定する。企業向けのAgent Platform API、制作画面を備えるGoogle Flow、Geminiアプリでは提供される操作範囲が異なり、Geminiアプリで明示されている新機能はシーン延長である。

安定版でも生成結果の完全性は保証されない

本番向けの安定版になったことは、固定されたモデルIDでAPI統合を進められる状態を示すが、出力が常に意図どおりになることを意味しない。入力動画の長さ、1回の出力尺、利用面ごとの機能差に加え、人物や場面の一貫性、複雑な運動、正確な文字の生成には限界が残る。

旧プレビュー版との実質的な違いは、安定版モデルIDの追加だけではない。最大10秒の先行文脈を使う累計40秒の延長、両端フレームによる補間、360pの試作、1080p・4Kアップスケール、短い動画参照が、本番向けの制作フローにまとめられた。現段階で公式に確認できるのはこれらの提供開始と制約であり、各地域・製品で機能が同じ範囲まで広がる時期や、残る一貫性の問題がどこまで改善されるかは示されていない。

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