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ClaudeとCoworkが記憶を共有、分離できない制約に注意

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 5
ClaudeとCoworkが記憶を共有、分離できない制約に注意

Anthropicは2026年8月25日、Claudeの通常チャットとClaude Coworkが同じ記憶を双方向に使う機能を提供開始した。チャットで保存されたプロジェクトの前提や利用者の好みをCoworkから参照でき、Coworkで記憶した内容も後のチャットへ引き継がれる。

利用者は保存項目を確認、編集、削除でき、記憶機能の一時停止やリセットも選べる。ただし、同一アカウント内でチャットとCoworkの記憶だけを分けることはできない。機微な情報の保存には追加のオプトインが必要で、Claude Codeの記憶は今回の統合に含まれない。

共有されるのは保存済みのトピック

今回共通化されたのは、Claudeが利用者について記憶として保存するトピックだ。会話本文を丸ごとCoworkへ転送するという説明ではない。TechCrunchの8月25日付報道 も、チャットとCoworkの記憶システムが統合され、保存情報を閲覧、編集、削除できるようになったと伝えている。

記憶を更新するタイミングも変わった。従来のように会話終了後に内容をまとめるのではなく、会話中にトピックが追加される。進行中の会話でプロジェクトの期限や優先順位が変われば、その後のチャットやCoworkから新しい内容を参照できる仕組みだ。

保存内容は「Settings」の「Memory」にあるトピック別のファイルとして表示される。誤った会社名を修正する、不要になったプロジェクト情報を削除するといった操作は項目単位で可能で、修正結果はチャットとCoworkの双方に反映される。

プランと情報の種類で初期設定が異なる

Claudeの個人向けプランと組織向けプランで異なる記憶機能の初期状態

Anthropicの公式発表 によると、記憶機能はFree、Pro、MaxのWeb、デスクトップ、モバイル版で初期状態から有効になっている。一方、TeamとEnterpriseでは管理者が組織内での提供可否を決め、利用可能な場合も個々の利用者が有効にするまではオフとなる。

  • Free、Pro、Max:記憶機能は初期状態でオン。停止、リセット、項目の編集・削除ができる。ただし、Freeプランで記憶が使えることは、Coworkも利用できることを意味しない。
  • Team、Enterprise:まず組織の管理者が利用可否を制御する。そのうえで、各利用者が自分の記憶機能を有効にする。
  • iOS、Android:今回の変更を利用するには、モバイルアプリを最新版へ更新する必要がある。

健康、人種・民族、宗教上の信念、政治、ジェンダーアイデンティティーなどの個人的または機微なトピックは、通常の記憶機能がオンでも初期状態では保存されない。「include sensitive topics in memory」を明示的に有効にすると、その後に扱う該当情報を保存でき、保存時には通知が表示される。有効化前の情報がさかのぼって追加されることはない。

機微情報を許可しても、すべての情報が保存対象になるわけではない。政府発行の識別番号や米国の社会保障番号、犯罪歴、移民資格、利用規約に反する内容は記憶へ保存されないと説明されている。

分離の代わりに選べる制御

Claudeの通常トピック、オプトインが必要な機微情報、保存対象外情報の区別

同じアカウントで記憶を有効にしてCoworkを使う場合、チャットとCoworkは共通の保存内容を参照する。利用者が選べるのは、記憶機能全体の一時停止、保存項目の編集・削除、記憶のリセット、機微情報を含めるかどうかであり、「チャットには残すがCoworkには見せない」という公開先の指定ではない。

The RegisterがAnthropicに確認した内容 では、両者の記憶を分けるには別アカウントが必要になる。ほかの選択肢として、記憶機能を停止する、記憶させたくない会話ではインコグニートチャットを使う、不要なトピックを手動で削除する方法が示されている。

この制約は、仕事用の前提をCoworkに渡しながら、通常チャットの私的な記憶だけを完全に隔離したい場合に重要になる。項目を削除すれば双方から消えるため、一方にだけ残す運用にはならない。別アカウントを使えば分離できるが、共通の記憶による引き継ぎも失われる。

Claude Codeの記憶は統合対象外

Claude CodeはCoworkと同じ記憶を使わず、従来どおり別管理となる。したがって今回の変更を「すべてのClaude製品で一つの記憶を共有する機能」と捉えるのは正確ではない。共有範囲は通常チャットとCoworkの間に限られる。

発表時点で確認されているのは、チャットとCoworkの双方向共有、トピック単位の確認・編集・削除、記憶全体の停止とリセット、機微情報に対する別個の同意だ。一方、両者の記憶を同一アカウント内で分離する設定はなく、Claude Codeを将来共通の記憶へ加えるかどうかも公表されていない。

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