Airレジかスマレジか、0円の先で多店舗管理に差がつく

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
Airレジかスマレジか、0円の先で多店舗管理に差がつく

会計と売上・在庫の基本管理が中心なら、Airレジは固定費を抑えやすい。Airレジの基本POSは初期費用・月額費用とも0円で、電話・チャット・メールのサポートも利用できる。ただし、対応端末や周辺機器、一部の追加機能には費用がかかる。

スマレジもスタンダードは1店舗のみ月額0円だが、同じ契約で複数店舗を管理するプレミアムは1店舗あたり月5,500円(税込)。電話サポートを含むプレミアムプラスは月8,800円、飲食・小売向けの業種別プランはそれぞれ月1万5,400円となる。増店を予定するなら、無料で始められるかだけでなく、有料プランで担う業務を先に見積もりたい。

開業費は、POS料金と機器代を分ける

店舗の会計に使うiPad、レシートプリンター、キャッシュドロア。POSの月額料金とは別に機器費用がかかる。

月額0円は、会計に必要なものがすべて無償という意味ではない。Airレジが示すiPad、据え置き型レシートプリンター、キャッシュドロアを新たにそろえる場合の参考額は、税込13万680円から。これは2026年7月2日時点の市場参考価格であり、手持ちの対応機器を使えるか、紙のレシートや現金の扱いに何が必要かで実際の購入額は変わる。

スマレジでも、レジ端末、プリンター、ドロア、必要に応じたバーコードリーダーはソフトの月額料金と分けて考える。Airレジの参考額をスマレジの機器代に流用すると、対応機種や必要台数の違いが消えてしまう。比較する単位は、各店の端末と周辺機器の購入費、POSの継続料金、注文・決済・外部連携にかかる追加費用だ。

たとえば条件を「各店にレジ端末を1台、紙のレシート発行と現金収納あり」とそろえれば、増店時に必要な機器の範囲が見える。スマレジの掲載料金では有料プランのレジ端末は1店舗につき3台までで、追加には台数ごとの月額料金がかかる。会計場所が複数ある店は、店舗数だけでなく端末数も費用を左右する。

1店舗では、商品点数と電話サポートが境目

単店で基本的な会計を行うだけなら、両社ともPOSの月額料金を0円にできる。一方、商品の登録枠には差がある。スマレジの商品登録の上限は、スタンダードで1,000点、プレミアム以上で10万点だ。色やサイズごとの品目が増える小売店では、店舗がまだ一つでも有料プランに移る理由になりうる。

Airレジは商品登録が1万件までで、注文入力画面のタイル・リストに表示できる商品は800件まで。登録枠と、会計時に画面から選べる枠は別の制約である。品目が多い店では、バーコードで商品を読み取る運用も含めて考える必要がある。

支援体制にも料金差が表れる。Airレジは基本POSで電話などのサポートを案内しているが、スマレジで電話サポートを月額プランに含めるならプレミアムプラス以上が対象になる。商品点数も電話支援も必要ない店と、開業直後から両方を求める店では、「無料プラン同士」の比較だけでは結論が出ない。

飲食3店舗では、注文をどこまでPOSにつなぐか

飲食店を3店舗に増やし、各店の会計と基本的な売上管理だけを使う想定なら、Airレジの基本POS料金は合計で月額0円。スマレジで複数店舗管理を使う場合、プレミアムは月1万6,500円、プレミアムプラスは月2万6,400円となる。いずれも先に示した税込の店舗別料金を3倍した額で、端末・プリンター・決済関連の費用は含まない。

注文を客席で受け、厨房への伝達やモバイルオーダーまで含めると、POS単体の比較から構成が変わる。スマレジのフードビジネスを全店で使う単純計算は月4万6,200円。Airレジ側も、注文業務に使うAirレジ オーダーは基本POSとは別の有料サービスである。注文端末や厨房用機器の要否も加わるため、会計だけの月額0円と飲食向けプランの月額をそのまま比べることはできない。

このケースで差が出るのは、各店のレジ会計を管理したいのか、注文から調理・提供までを同じ仕組みで扱いたいのかという範囲だ。前者なら基本POSと複数店舗管理の料金差が中心になる。後者なら注文方法、厨房での受け取り方、端末台数をそろえた構成で初期費用と月額費用を積み上げる必要がある。

小売5店舗では、在庫業務が月額を押し上げる

小売店のスタッフが衣類を店舗間で移し、複数店舗の在庫管理が必要になる状況。

小売店を5店舗に増やす想定でも、各店の会計と販売に連動した在庫数の把握が中心なら、Airレジの基本POS料金は合計で月額0円。スマレジのプレミアムを全店で使う単純計算は月2万7,500円、プレミアムプラスなら月4万4,000円となる。無料のスタンダードを店ごとに使う場合とは、同じ契約で店舗の売上や権限を管理する条件が異なる。

入荷、棚卸、店舗間の在庫移動まで運営の中心に据えるなら、スマレジのリテールビジネスが候補になる。5店舗で月7万7,000円、同じ料金が12カ月続けば92万4,000円という計算だ。これはPOSプランの料金であり、機器費や追加契約するサービスの費用を含まない。

Airレジにも会計と連動する在庫管理がある。小売店で問われるのは、各店で販売後の在庫数を把握できれば足りるか、店をまたぐ入出庫や商品情報を一つの業務として扱いたいかだ。後者の作業を外部サービスで担う構成なら、その契約料もAirレジ側の継続費用に入る。

多店舗管理は、無料機能の有無だけで決まらない

Airレジにも、本部システムとの連携による複数店舗の集約・分析という選択肢がある。一方、スマレジのプレミアムには複数店舗管理、ユーザー権限設定、操作ログ管理、外部システム連携が含まれる。Airレジを「多店舗に使えない無料POS」と捉えると、両者の費用差を正しく見られない。

判断の分かれ目は、本部が店別売上を確認するだけか、商品・担当者の権限・在庫業務まで共通の仕組みに載せるかにある。前者ならAirレジの基本POSと必要な連携先の費用を、後者ならスマレジの対象プランを店舗数分使う費用を比べる。開業時の機器代と増店後の月額を分ければ、無料のまま使える業務と、有料機能へ移る条件が具体的になる。

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