
ChatGPT BusinessかClaude Teamか、5人未満なら価格表が逆転する

5人未満のチームでは、ChatGPT BusinessとClaude Teamの標準席に固定費の差はない。ChatGPT Businessの公式料金表は最低2席、年払いで1人月20ドル相当、月払いで25ドルを示す。Claude Teamの公式案内も最低2席で、標準席の米ドル価格は同額だ。
少人数でClaude Teamが高く見える比較には、古い最低席数が混じっている。AnthropicはTeamプランの開始時に最低5席と案内していたが、現在の契約条件は変わった。標準席だけを同じ人数、同じ請求周期で買うなら、選択を分けるのは席代よりも業務機能、管理要件、利用枠である。
2人・5人・20人で固定費はいくらか
以下は両プランの標準席だけを必要人数分契約した場合の米ドル試算だ。年払いの月額は比較のために年額を12で割った値であり、月払いの年間額は同じ席数を12か月維持した場合の合計となる。税、為替変動、利用枠を超えた追加支出は含めない。
- 2人:年払いは月額相当40ドル、年間480ドル。月払いは月50ドル、12か月で600ドル。
- 5人:年払いは月額相当100ドル、年間1,200ドル。月払いは月125ドル、12か月で1,500ドル。
- 20人:年払いは月額相当400ドル、年間4,800ドル。月払いは月500ドル、12か月で6,000ドル。
各行の金額はChatGPT BusinessとClaude Teamで一致する。例えば3人で始める場合、現在の条件ではどちらも3席分を計算すればよい。Claude Teamに使わない席を足した見積もりを作ると、少人数ほど差額を大きく誤る。
ウェステリアの業務プラン試算でも、20人全員が標準席なら両者の年払い月額相当は400ドル、標準17人とプレミアム3人なら640ドルとしている。これは席の固定費をそろえた比較であり、各製品で同じ量の作業を処理できるという意味ではない。
年払いと月払いでは何が変わるか
標準席を年払いにすると、月払いより1人あたり月5ドル安い。20人なら月額相当の差は100ドル、12か月では1,200ドルになる。少人数でも割引率だけを見ず、契約期間中に席数が変わる見込みと、先に確保する年間予算を合わせて判断したい。
年払いの「月額相当」を毎月の請求額と取り違えないことも重要だ。2人の年払いは比較上、月40ドルだが、年間の席代は480ドル。月払いを選べば毎月50ドルとなり、同じ人数で1年間使うと600ドルになる。日本での実際の請求通貨や税額は、この米ドル試算だけでは確定しない。
比較表には人数、標準席とプレミアム席の内訳、請求周期を分けて記載すると、料金の差がどこから生じたか分かる。特に短期導入と継続利用では、同じ月額表示でも承認すべき支出の期間が異なる。固定の席代に、必要に応じて追加利用の予算を重ねるのが妥当だ。
重利用者だけをプレミアム席にした場合
両プランのプレミアム席は、年払いで1人月100ドル相当、月払いで125ドル。標準席と混在させられるため、全員を上位席にする必要はない。標準席を1席だけプレミアム席へ替えると、固定費は年払いの月額相当で80ドル、月払いで100ドル増える。
条件付きの例として、2人のうち1人をプレミアム席にすると、年払いは月額相当120ドル、年間1,440ドル、月払いは月150ドルとなる。5人のうち1人なら、それぞれ180ドル、年間2,160ドル、月225ドル。20人のうち3人なら月額相当640ドル、年間7,680ドル、月払いは月800ドルだ。同じ席の組み合わせなら、ここでも両プランの固定席代は等しい。
ただし、上位席を選ぶ理由は価格表の名称ではなく、担当者の作業量にある。毎日長い資料を扱う人や開発作業を継続する人と、短い文章作成が中心の人とでは、必要な利用枠が異なる。プレミアム席の人数が増えるほど年間支出への影響も大きくなるため、20人規模では「全員同じ席種」という前提を置かずに計算するほうが実態に近い。
CodexとClaude Codeの利用枠
開発機能を使うためだけにプレミアム席を買う必要はない。ChatGPT Businessでは標準席からCodexを利用できる。Claudeの料金・機能一覧でも、Teamの標準席にClaude Codeを含み、プレミアム席には標準席の5倍の利用枠を設けると案内している。
Claude CodeはClaudeのチャットなどと利用枠を共有する。したがって、同じ担当者が対話と長時間のコーディングを併用する場合、標準席に機能が含まれることと、予定する仕事が枠内に収まることは別の問題だ。Claude Teamでは利用枠が各メンバーに割り当てられ、標準席とプレミアム席の双方に週単位の上限がある。
ChatGPT Businessのプレミアム席も標準席より利用枠が大きく、標準席と同じワークスペースに置ける。両社が示す「5倍」はそれぞれ自社の標準席を基準にした値であり、Claude CodeとCodexで同じ時間の開発作業ができるという換算値ではない。モデルや作業内容、会話の長さによって消費量が変わるため、重利用者に必要な席種は実際の業務負荷に沿って決めることになる。
SSO、データ学習、管理機能の差
ChatGPT BusinessとClaude Teamは、どちらもSSOと一元的な請求・管理に対応し、業務コンテンツを既定ではモデル学習に使わないと案内している。SSOの有無だけでは選べないが、管理者が操作できる範囲には違いがある。認証に加え、メンバー管理、接続先の制御、支出の把握をどの単位で行いたいかが判断材料になる。
ChatGPT Businessには利用分析と支出管理、Claude Teamにはコネクターの管理と利用分析が用意されている。Claude Teamでは組織と利用者ごとの支出上限を設定できる。一方、使える管理画面があっても、追加利用を許可する運用なら席の固定費だけでは総額を表せない。利用枠を超える担当者がいる組織では、追加支出の設定も購入判断に含めたい。
より細かな統制が必要な場合は、プランの境界も変わる。ChatGPT Businessの料金表ではSCIMやコンプライアンス向けログ基盤はEnterpriseの機能として示され、Claudeの機能一覧でもSCIM、監査ログ、保存期間の細かな設定はTeamより上位のプランに置かれている。これらが必須なら、標準席の単価を比べ続けるより、要件を満たす上位プランの条件を比較する必要がある。
少人数と大人数で選択の軸が変わる
2~4人なら、旧来の5席条件によるClaude Teamの上乗せは生じない。両プランの標準席だけで始める固定費は同額なので、文書作成、社内情報への接続、開発作業のうち、日常的に使う機能との相性が決め手になる。5人でも席単価の結論は同じだが、重利用者がいれば、その人数だけ上位席にした金額を別に見る。
20人になると、標準席だけでも年払いの年間固定費は4,800ドルになる。さらにChatGPT Businessの料金表は2~200人向け、Claude Teamの案内は2~150人向けという対象規模の違いがある。組織が大きくなるほど、席数に加えて認証、監査、データ管理の要件が購入するプランを左右する。必要な機能を満たすプラン同士で総額を比べることが、単価の比較より重要になる。
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