NottaかRimo Voiceか、同率の日本語精度でも料金差は大きい

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
NottaかRimo Voiceか、同率の日本語精度でも料金差は大きい

短い日本語音声を使った同一音声の実測では、NottaとRimo Voiceの表記ゆれを除く文字誤り率はともに1.65%だった。日本語会議の導入先を決めるなら、この結果を精度の保証とはせず、会議量と要約・保存・共有の条件で絞るのが妥当だ。個人で要約まで使い、年額一括払いを選べるならNottaのプレミアムが価格面で有力になる。

Nottaの公式料金表では、プレミアムは年額一括払いで月換算1185円、文字起こしは月1800分、AI要約は月100回、ファイル取り込みは月100個。ビジネスは同じ支払い条件で月換算2508円、文字起こしは無制限だが、AI要約は各アカウント月200回、ファイル取り込みも各アカウント月200個の枠がある。Rimo Voiceの公式料金表では、月払いの文字起こしプランは1650円で月2100分、プロは4950円で文字起こし無制限、チームは6600円と表示される。前者には要約作成が含まれず、データ保管30日と「AI学習なし」が明記されている。両社の表示額は支払い条件も機能も異なるため、単純な月額の安さだけでは選べない。

同率だった実測の範囲

実測に使われたのは、短い日本語のビジネス文を読み上げた単一話者の音声と、それにノイズを重ねた音声だ。正解文と出力文の文字列を比べ、全角と半角、漢数字と算用数字などの表記差をそろえた値が同率だった。表記をそろえない集計では、数字の書き方の違いも誤りに入るため、会議記録として直す必要のある箇所を考える際には両方の見方に意味がある。

この測定は、発言が重なる会議、複数の話者、社内固有の略語を含む録音まで再現したものではない。実測したのは無料プランでの文字起こしであり、有料プランの要約品質や共同編集の所要時間も測っていない。したがって、同率という結果から言えるのは、試した短い音声では表記ゆれを除いた誤り率に差が出なかったことまでだ。複数人の議事録を完成させる負担は、誤変換を直す時間だけでなく、話者の確認や決定事項の整理によっても変わる。

月10・30・100時間の会議量で選ぶプラン

以下は、毎月の録音を主に一人が処理する仮定上の利用量を、両社が示す文字起こし枠に当てはめたものだ。会議時間とサービスへ取り込む音声の総時間が一致する前提で計算している。同じ会議を担当者ごとに重複して取り込む運用なら、その分も枠に加える必要がある。

  • 月10時間:Nottaプレミアム、Rimo Voice文字起こしプランのどちらも時間枠内に収まる。要約をサービス内で作るなら前者が選びやすい。文字起こし結果を共有またはダウンロードし、要約を別の方法で作るなら後者も候補になる。
  • 月30時間:Nottaプレミアムは月間枠を使い切る計算で、追加の会議を取り込む余裕がない。Rimo Voice文字起こしプランには時間枠の余裕が残るが、要約は付かない。要約まで必要なら、文字起こし枠だけで判断せず上位プランの機能と費用を比べることになる。
  • 月100時間:どちらの低価格な個人向け枠にも収まらない。Nottaではビジネス、Rimo Voiceでは一人で使うならプロ、メンバーを管理するならチームが比較対象になる。いずれも「文字起こし無制限」を、要約や取り込み件数も無制限という意味には読み替えられない。

月間の総時間が同じでも、長い会議が少数ある場合と短い会議が多数ある場合では負担が違う。前者では一回の録音時間、後者ではファイル取り込みや要約の回数が効いてくる。Nottaの個人向けプランには一回の文字起こし時間にも上限があるため、長時間の録音を扱う場合は月間枠だけを見ても足りない。Rimo Voiceの上位プランについても、無制限の表示がどの機能にかかるかを区別する必要がある。

要約の有無が、修正作業を変える

文字起こし原稿をそのまま配るのか、決定事項を整理した議事録まで作るのかで、必要なプランは変わる。NottaプレミアムにはAI要約の月間枠があり、ビジネスでは各アカウントの枠が増える。Rimo Voiceの文字起こしプランは音声とテキストの同期、URL共有、ダウンロード、話者分離を備える一方、要約作成は機能比較の対象外だ。Rimo Voice内で要約も作るなら、プロ以上を比べることになる。

ここで見るべき費用は、録音を文字に変えるまでの料金だけではない。発言者や固有名詞の修正、数字を含む決定事項の確認、要約の手直し、関係者への共有までが議事録作成の作業になる。たとえば議事録を担当者一人が仕上げる組織なら、文字起こしだけのプランと既存の文書作成手段を組み合わせる選択もある。会議ごとに要点をすぐ配る運用なら、サービス内の要約機能に払う差額が作業時間の短縮につながる可能性がある。ただし、その短縮幅は先の文字誤り率の実測からは算出できない。

要約回数にも注意が要る。録音時間に余裕があっても、短い会議ごとに要約を作れば回数枠を先に使い切る場合がある。逆に長い会議をまとめて処理するなら、回数より録音と取り込みの条件が重要になる。プランの価格差を評価する単位は、録音一時間ではなく、完成した議事録を共有できる状態にするまでの作業だ。

保存期間とAI学習の扱い

後から議事録を検索・参照するなら、保存期間は価格と同じくらい重要だ。Rimo Voiceの文字起こしプランは保存期間が限られるため、その後も必要な記録は期間内にダウンロードして社内の保存先へ移す運用になる。法人プランには保管無制限の表示がある一方、プロとチームの保管期間は料金表の説明だけで一律には判断しにくい。長期保存を前提に上位プランを選ぶ場合は、対象プランの条件を確かめたい。

Nottaの保管に関する案内では、利用者がデータを削除するか、関連するワークスペースまたはアカウントを削除しない限り、文字起こしデータは自動削除されない。サービス内で過去の決定を参照し続けたい場合、この違いは保存先と移行作業に影響する。一方、保存期間が長いことだけで、社内の保管規定や閲覧権限の要件を満たすとは限らない。

AI学習についても、表示された条件の範囲で比較する必要がある。Rimo Voiceは掲載プランに「AI学習なし」を掲げる。Nottaの通常の料金表では同じ表示がエンタープライズの機能として示されており、プレミアムやビジネスにも同条件が適用されるとは読み取れない。ただし、表示の差だけをもって、それらのプランの音声が必ず学習に使われると断定することもできない。社内規定で学習利用を禁じる場合は、導入するプランの契約条件を基準に判断することになる。

共有だけか、共同管理まで必要か

完成した議事録を担当者が配るだけなら、チーム向けプランが必要とは限らない。Rimo Voiceの文字起こしプランにはURL共有とダウンロードがあり、Nottaプレミアムにも文字起こしデータのダウンロードがある。記録を作る人と受け取る人が分かれている運用では、この範囲で足りる可能性がある。共有先が編集に参加するのか、閲覧だけでよいのかによって、求める機能は異なる。

複数人が記録を扱うなら比較対象が変わる。Nottaのビジネスは小規模チームでの共同作業を想定し、セキュリティ管理と利用状況レポートを掲げる。Rimo Voiceではチームプランにメンバーの招待・管理とチームフォルダでの共同作業が含まれる。個人プランの料金を人数分並べるだけでは、記録を誰が修正でき、誰が管理するかという違いを評価できない。

個人利用で要約と長期参照を重視するなら、Nottaプレミアムは明確な候補だ。月払いで文字起こしを使い、要約は不要で、学習利用に関する明示を重視するならRimo Voiceの文字起こしプランが合う。会議量が大きく共同作業も必要なら、文字起こしの時間枠に加えて、要約回数、保存先、メンバー管理の範囲を同じ利用人数で比べると、料金差が実際の運用に見合うか判断しやすい。

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