
ZoomかWebexか、無料40分の先は参加人数とAIで分かれる

Zoom Workplaceベーシックは会議40分・最大100人、Webex Freeも会議40分・最大100人だ。短い会議を無料で開くなら、時間と参加枠に差はない。有料化後は、Zoom Workplaceプロが通常枠で最大100人、Webex Starterが最大150人となり、参加規模によって選択が分かれる。
長時間の少人数会議なら両社の有料プランが候補になる。100人を超える会議を主催するならWebex Starterの通常枠が合い、Zoomでは参加枠を増やすプランや追加機能を含めて比べる必要がある。年間費用は参加者の総数ではなく、有料機能を使う主催者の人数を基準に積算する。
無料利用:時間内に終わり、録画を手元に置けるか
会議が短く、参加者も無料枠に収まるなら、料金を払う理由は主に記録と運用にある。両社の無料プランには端末へ保存するローカル録画が用意されているが、録画を欠席者へ継続して共有する場合は、保存場所と共有権限を主催者側で管理することになる。会議を開くだけなのか、終了後も組織の記録として残すのかで、無料枠の使い勝手は変わる。
AIの無料枠は同一ではない。Zoom Workplaceベーシックには主催した会議の要約やAIへの質問に月間の利用枠がある。Webexのプラン別機能表では、AI Assistantの会議概要や質問への回答は有料プランの欄に載る。無料のまま会議要約を使う見込みがあるなら、この違いは参加人数より実務に影響する。
無料で試す段階でも、実際に多い会議の長さを基準にしたい。短い定例が中心なら両社とも候補だが、毎回時間制限に近づく会議では、終了時刻を気にしながら進行する負担が残る。外部向け説明会のように途中で打ち切れない用途なら、無料枠を前提にした運用は避けるのが妥当だ。
個人主催:長時間か、大きめの参加枠か
主催者が一人なら、最初の分岐は一つの会議に何人入るかだ。Zoom Workplaceの料金表では、プロは最長30時間・最大100人、ビジネスは最大300人で、年払いの月額換算はそれぞれ1ユーザー当たり14.16米ドル、18.33米ドルと表示される。プロへの変更で延びるのは主に会議時間であり、通常の参加枠は無料プランと同じだ。
Webex Starterは最長24時間・最大150人、年額は主催者ライセンス当たり1万7880円だ。条件を置いた例として、一人が120人規模の説明会を開くなら、Starterは通常枠に収まる一方、Zoom Workplaceプロの通常枠には収まらない。会議が100人以内なら、参加枠の差よりも、必要なAI機能や録画方法を優先して選べる。
一人分の基本料金を年額で見ると、Zoom Workplaceプロは月額換算を12倍した約169.92米ドル、Webex Starterは1万7880円となる。通貨が異なるため、この二つの表示額をそのまま高い・安いと判定することはできない。実際の支払額を比べる際は、決済時の為替、税、追加機能を含めて同じ条件にそろえる必要がある。
小規模企業:参加者数と主催者数を分ける
複数人が会議を開く会社では、参加者数と有料ライセンス数を別々に数える。参加枠は一つの会議に入れる人数であり、ライセンスは有料機能を使って会議を主催する人に関わる。社員全員が会議に参加する会社でも、全員が有料の主催者になるとは限らない。
Webex Businessの通常枠は最大200人、Zoom Workplaceビジネスは最大300人だ。少数の主催者が中規模の会議を開くならWebex StarterやBusinessが候補になる。200人を超える会議を通常枠で開く必要があるなら、Zoom Workplaceビジネスの参加枠が合う。ただし、どのプランでも会議が並行するほど、必要な主催者の数を小さく見積もれなくなる。
Webexの年払い表示はStarterが1ライセンス当たり1万7880円、Businessが2万6400円だ。仮に有料の主催者が3人なら、基本料金の年額はStarterが5万3640円、Businessが7万9200円になる。同じ条件でZoom Workplaceプロは約509.76米ドル、ビジネスは約659.88米ドル。いずれも表示された単価を人数分にした計算で、追加機能や税は含まない。
会議の最大規模だけで全員の契約を決めると、必要以上の費用になる可能性がある。たとえば大人数の会議を開く担当者が限られ、ほかの主催者は少人数の会議を担当する場合、担当者ごとのプラン条件を分けて確認する余地がある。逆に複数の有料会議を同時に開くなら、参加枠が十分でも主催者の人数分の費用がかかる。
AIと録画:搭載表示より使う機能を比べる
AIを重視するなら、会議中の質問、終了後の要約、文字起こしを別々に見る。Zoom Workplaceベーシックの会議要約は月3回の主催会議、AIクエリは月20件の枠が示され、プロでは会議要約と会議中の質問が無制限になる。Webex StarterとBusinessにはAI Assistantによる会議概要、質問への回答、メッセージの要約や書き換えが含まれる。無料で少し使うのか、有料で継続的に使うのかが分かれ目だ。
日本語の会議では、Webexの機能名ごとに言語条件を確認したい。プラン別機能表の「ミーティング後文字起こし」にはStarterとBusinessで英語のみの注記がある。一方、Cisco AI Assistantの対応言語には、会議中の要約と会議後のAI生成要約で日本語が含まれる。文字起こしとAI生成要約は別の機能であり、一方の言語条件をもう一方へ当てはめることはできない。
録画を共有する組織では、クラウド容量も費用判断に入る。Zoom Workplaceプロとビジネスはライセンスごとに10GB、Webex Starterは5GB、Businessは10GBのクラウド録画を案内している。録画を残す会議が多ければ容量を使い、要約だけを共有する運用なら映像の保存量は抑えられる。必要な容量は会議の回数だけでなく、映像を残す期間によっても変わる。
統制重視:認証と記録の保持条件で選ぶ
組織全体の会議基盤を決めるなら、通常の参加枠で足りても管理要件がプランを左右する。Zoom Workplaceビジネスにはシングルサインオン、管理対象ドメイン、デバイス管理、アーカイブやデータ損失防止に関するAPIが示される。社員の認証を一元化し、組織の方針を適用する必要がある場合は、個人向けプランの単価だけでは比較できない。
Webexでは、対象となる会議サイトの録画や文字起こしの保持をControl Hubの保持ポリシーで管理できる。組織設定で示される会議データの保持範囲は7~360日で、Pro Packではより長い期間を設定できる。ただし、設定の適用先はサイトの管理方式に左右されるため、必要な保存・削除ルールを契約対象の環境で確かめる必要がある。
Webex Enterpriseは公開料金ではなく問い合わせによる案内で、Zoom Workplaceにも上位のEnterpriseプランがある。統制を優先する組織なら、必要な参加枠と主催者数に加え、認証方式、録画容量、保持期間、管理権限を同じ条件で見積もるのが実用的だ。短い会議だけなら無料枠、少人数の長時間会議なら両社の有料プラン、100人を超える会議ならWebex Starter、より大きな通常枠やZoomの管理機能が必要なら上位プランが判断の出発点になる。
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