Geminiを止めても全部は止まらない、Workspace権限の分け方

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 1
Geminiを止めても全部は止まらない、Workspace権限の分け方

Google WorkspaceでGeminiの利用者を限定するには、GeminiアプリとWorkspaceサービス内のAI機能を別々に設定する。Googleの管理ヘルプは、Geminiアプリへのアクセスを停止しても、Workspaceサービス内のほかのAI機能には影響しないと明記している。管理者は組織部門またはグループで対象者を指定し、利用を許す機能ごとに状態を決める。

設定対象は、独立したGeminiアプリ、GmailやDriveなどに組み込まれた機能、GeminiアプリからWorkspaceデータを使う接続、Meetの会議メモ、Gemini Notebookに分かれる。たとえばGeminiアプリを許可しても、業務メールやファイルへの接続は制限したい場合がある。どの利用経路を開くのかを先に決めれば、設定画面の選択肢を運用方針に対応させやすい。

機能別の設定を、契約エディションから確認する

Workspaceサービス内のGeminiは、管理コンソールの[生成AI]→[Gemini for Workspace]→[機能へのアクセス]でサービス別に扱う。対象にはGmail、カレンダー、Driveとドキュメント、Meet、チャットなどがある。項目が表示されない場合、まず契約エディションとGeminiの「設定」管理者権限を確認する。

サービス別の切り替えが使えるエディションは限られる。Office Niagaの管理ガイドは、Enterprise StandardとEnterprise Plusではサービス別アクセスを設定できる一方、Business系エディションでは同じ切り替えが表示されず、スマート機能の既定値は利用者が変更できると説明している。スマート機能の既定値をオフにする操作を、管理者によるサービス別のアクセス禁止と同一視しない。

設定画面では、止めたいサービスの横にある[編集]からオンまたはオフを選ぶ。ただし、Drive内のGeminiをオフにしても、Gmail内のGeminiから、その利用者がアクセスできるDriveファイルについて質問できる場合がある。ファイルをAIに使わせる経路を制限する方針なら、Drive側の切り替えだけで判断せず、ほかに有効な機能とGeminiアプリの接続も対象に含める。

テスト用組織部門で対象者を固定する

段階導入では、対象者を入れるテスト用組織部門を作り、設定を適用する範囲を先に固定する。部門をまたぐ少数の利用者を選ぶなら、対応するグループを使う方法もある。保存前には画面左側で選択中の組織部門またはグループを確かめる。正しいオン・オフを選んでも、適用先が違えば検証の結果は運用判断に使えない。

グループの設定は組織部門の設定より優先されるため、テスト利用者が複数の設定対象に属する場合は所属を確認する。たとえば組織部門でオフにした利用者が、機能をオンにしたグループにも所属していれば、組織部門の画面だけを見てもその人の利用可否は分からない。対象者一覧には所属先と最終的に適用される状態を併記しておくと、想定外の利用が見つかったときに原因を追いやすい。

テストでは、許可する人だけでなく対象外の人も確認する。同じ機能を双方のアカウントで開き、利用できる側とできない側の結果を記録する。設定変更の反映を待つ必要がある場合に備え、保存時刻と確認時刻も残しておく。

GeminiアプリとWorkspaceアプリ接続を分けて決める

独立したGeminiアプリは、[生成AI]→[Geminiアプリ]→[サービスのステータス]で利用者を指定する。アプリを許可した後、Gmail、Drive、カレンダーなどの情報をGeminiアプリから使えるかは、同じ[Geminiアプリ]内の[アプリ]→[Workspaceアプリ]で決める。アプリ本体の利用許可は、業務データへの接続を許可する判断とは別に扱う。

Workspaceアプリ接続が有効なら、Geminiアプリは接続先のコンテンツから情報を探せる。接続を制限したいときは、対象者を選んでこの設定を変更する。接続を許可したのに利用できない場合は、接続先のWorkspaceサービスとGemini会話履歴の状態も確認する。利用者側のスマート機能の設定も利用条件に関わるため、管理コンソールでオンに見えることだけで動作を判断しない。

試験導入の確認では、Geminiアプリに入れるかと、そこからWorkspaceデータを使えるかを別々に記録する。条件付きの確認例として、アプリは開けるがDriveファイルには接続できない構成を選んだなら、両方の結果がその方針に合うかを対象者のアカウントで確かめる。Drive内のGeminiをオフにする操作を、GeminiアプリからDriveへの接続設定の代用にはしない。

Meetの会議メモとGemini Notebookを個別に扱う

会議メモは、[アプリ]→[Google Workspace]→[Google Meet]→[Geminiの設定]にある[Geminiによるメモ生成]で管理する。この画面の操作にはGoogle Meetの管理者権限が必要だ。会議主催者にメモ作成が許可されている場合、参加者も作成を開始できるため、試験会議では参加者だけでなく主催者に適用された設定を確認する。

メモの利用を許可するなら、作成の可否と共有範囲も決める。予定された会議では、管理者がメモ共有の既定値を選び、主催者による変更を認めるか設定できる。主催者と共同主催者だけに共有する方針なのか、招待された人にも共有する方針なのかで、会議後に見える情報が変わる。試験会議では生成されたメモの共有先まで確認する。

Gemini Notebookには、[生成AI]→[Gemini Notebook]→[サービスのステータス]という独立した設定がある。Google Workspace UpdatesのNotebookの管理説明では、Geminiアプリ内でノートブックを情報源として使えるかどうかもNotebook側のサービス設定で決まり、Geminiアプリのサービス設定では制御されない。旧称のNotebookLMを運用手順に使っている組織は、現在のGemini Notebookの設定対象と照らし合わせておく。

ログと実際の利用状態を照合して展開する

設定後は、対象者と対象外の利用者について、Geminiアプリ、サービス内のGemini、Workspaceアプリ接続、会議メモ、Gemini Notebookの順に結果を記録する。管理コンソールの[レポート]→[監査と調査]では、Gemini for Workspaceのログイベントからサービス内での利用を調べられる。ログの有無だけを全機能の利用可否とみなさず、各アカウントでの動作確認と照合する。

想定外の結果が出た場合は、まず対象者の組織部門とグループ、次にサービスごとの設定、最後に変更の反映状況を確認する。Notebookの利用を調べる際はNotebookのログを選ぶなど、確認したい機能に合う記録を使う。Meetの会議メモについては、主催者に適用された設定と、作成されたメモの共有先を合わせて見る。

全社展開では、テスト用組織部門で確認した設定を基準に、適用先を部門またはグループごとに広げる。展開の各段階で対象者と機能の組み合わせを照合すれば、アプリだけを止めてサービス内の機能を残す設定も、必要な機能だけを許可する設定も、意図した範囲で管理できる。

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