pixivが7言語の自動翻訳へ、ただし作品本文は対象外

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
pixivが7言語の自動翻訳へ、ただし作品本文は対象外

pixivが2026年10月15日に発表した作品情報の自動翻訳は、2026年10月29日から7言語で順次始まる予定だ。訳されるのはタイトル、キャプション、コメントで、小説本文やイラスト・マンガの画像内の文字は対象外となる。

pixivの技術記事は、開始時の提供画面をデスクトップ版・モバイル版の作品詳細ページとし、過去の投稿も含めた翻訳結果を最大約25億行と見込む。スマートフォンのブラウザーで開くモバイル版とpixivアプリは別で、アプリ版は開始時の対象に入らない。海外作品の説明や反応は日本語で読めるようになるが、作品本体を読み通すための翻訳機能ではない。

作品詳細ページで訳される項目

pixivのモバイル版作品詳細ページで、題名・説明・コメントと作品本体の対象範囲が分かれる様子

閲覧者に表示される訳文は、作品の周囲に付く文章が中心だ。作品そのものとの境界を、表示場所ごとに整理すると次のようになる。

  • タイトルとキャプション:作品の題名と説明文が対象。小説なら、題名や紹介文が日本語で表示されても、物語の文章本文まで置き換わるわけではない。
  • コメント:作品に寄せられたコメントの文面が対象。ここでいうコメント本文は閲覧者が書き込んだ文章であり、小説本文とは異なる。
  • 作品本体:小説の文章本文、イラストやマンガの画像、画像内に描かれた文字は対象外。マンガの吹き出しも、作品画像の一部として原文のまま残る。
  • 対応言語:日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語、マレー語。中国語の二つの表記体系は別々の対応言語として数える。
  • 提供画面:デスクトップ版とモバイル版pixivの作品詳細ページ。スマートフォンからでもブラウザー版は対象だが、pixivアプリには開始時点で提供されない。
  • 投稿者の設定:自分の作品のタイトル・キャプションについて、全作品をまとめて自動翻訳の対象から外せる。作品別の停止設定も提供開始後に順次使えるようになる。

翻訳基盤は作品だけでなく、シリーズやコレクションのタイトルとキャプションも扱う。一方、開始時の閲覧画面として案内されているのは作品詳細ページだ。翻訳を表示できる作品も提供開始後に順次増えるため、対象項目に当たる文章でも、最初からすべての作品に訳文が付くわけではない。

小説本文とアプリの扱い

小説を読む人にとって最も大きな境界は、キャプションと本文の間にある。キャプションから作品の概要を把握しやすくなっても、本文の各ページは新機能によって日本語化されない。長い小説でも短編でも、この範囲は変わらない。

マンガでも、作品詳細ページに書かれた説明やコメントと、コマの中の文字は別扱いになる。作品画像に含まれるせりふを訳す仕組みとして案内された機能ではないため、閲覧者は作品紹介の訳文と原文の作品を行き来することになる。

端末だけで対象を判断することもできない。同じスマートフォンであっても、ブラウザーのモバイル版とpixivアプリでは提供範囲が異なる。アプリを対象に加える予定は示されているものの、提供日はまだ示されていない。

投稿者は一括停止と作品別停止を選べる

pixivの投稿者が作品紹介文の自動翻訳を全作品または作品別に止められるという対比

pixivの投稿者向けヘルプは、全作品の一括停止に加え、2026年10月29日の機能リリース以降に作品別の停止設定を順次提供すると案内する。両者は対象範囲だけでなく、使えるようになる時期も異なる。

一括で止める場合は、設定ページの「投稿と公開」にある「投稿作品の自動翻訳」をオフにする。投稿済みの作品と今後投稿する作品のタイトル・キャプションに、自動生成された訳文が表示されなくなる。過去の投稿だけを別に選ぶ設定ではない。

特定の作品だけを止める場合は、投稿・編集画面の「自動翻訳を利用しない」を使う。この設定は機能リリース後に順次提供されるため、開始日にすべての投稿画面で選べるとは限らない。作者が自分で言語ごとに入力した手動翻訳は、一括設定で自動翻訳をオフにしても表示が続く。

停止設定が対象とするのは、自作のタイトルとキャプションに付く自動翻訳だ。コメントを寄せる閲覧者の文章や、もともと翻訳対象ではない作品本文を、投稿者が同じ設定で切り替えるという案内ではない。この区別により、自分で用意した訳文は残しながら、自動生成された訳文だけを表示しない選択ができる。

過去の投稿にも訳文を付ける仕組み

保存規模が大きくなるのは、新しく投稿される文章だけでなく、既存の作品とコメントにもさかのぼって翻訳を付ける設計だからだ。冒頭の保存件数は公開済み訳文の実績値ではなく、過去の投稿を含めて処理した場合の最大見込みを指す。閲覧者に訳文が見える作品を順次増やすという提供方法ともつながっている。

作品やコメントが投稿・編集されると、翻訳対象の文章が処理待ちに入り、生成された訳文が保存される。原文が編集された場合は、古い自動翻訳を削除し、改めて翻訳する処理に回す。編集前の文章に対応する訳文が、更新後の作品情報に残り続けないようにするためだ。

翻訳モデルにはGemmaを採用し、翻訳のために投稿文を外部の翻訳APIへ渡さない構成を選んでいる。作品名やキャラクター名、コミュニティ特有の言い回しには文脈による揺れがあり、機械翻訳が作者の意図どおりの表現になるとは限らない。投稿者の停止設定は、そうした訳文を自作に表示するかどうかを選ぶ手段にもなる。

提供開始後にまず変わるのは、対応画面で訳文を表示できる作品が順次増えていくことだ。作品別の停止設定とアプリ版への展開も予定されているが、それぞれの利用可能な範囲は今後の案内で明らかになる。

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