Microsoft LoopかNotionか、外部共有の可否が最初の分岐点

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
Microsoft LoopかNotionか、外部共有の可否が最初の分岐点

取引先と同じ内容を編集するなら、Microsoft LoopとNotionは外部の相手が参加できる条件から比べたい。MicrosoftのLoop権限の管理者向け文書は、組織が許可し、ゲストアカウントなどの条件を満たせば、ワークスペース、ページ、コンポーネントを社外と共有できると説明する。Notionの共有と権限管理の案内では、ワークスペース外の人をページにゲストとして招待し、権限を指定できる。

社内中心なら、TeamsやOutlookの作業中に同じリストを更新したいチームにはLoop、案件や議事録を属性で分類して探したいチームにはNotionが合いやすい。社外案件では、どちらも自社の設定と相手のアカウントで参加できるかが先決だ。Microsoft 365を契約していることだけでLoopのゲスト共有が使えるとは判断できない。

取引先が入れるかは、招待経路まで見る

Loopの外部共有については、Microsoftの案内に記述差がある。先の管理者向け文書は条件付きのゲスト共有を案内する一方、Microsoft Loopの概要は、ゲストや外部ユーザーへの共有を未対応としている。取引先との共同編集を前提にするなら、一般的な可否を決めつけず、自社の環境で利用する共有方法を管理者と確認する必要がある。

管理者向け文書で示される条件は、組織レベルでの外部共有の許可、テナント内のゲストアカウントまたは招待機能、共有を妨げない機密ラベルや条件付きアクセス設定だ。共有ワークスペースへの招待には既存のゲストアカウントが必要になる。ページやコンポーネントでは、招待機能の設定によって共有時にゲストアカウントを作成できる場合がある。社外の相手には組織内向けリンクではなく、相手を指定したリンクを使う。

Notionでは対象ページの共有メニューに取引先のメールアドレスを入力し、閲覧、コメント、編集など必要な権限を選ぶ。ゲストとして招待された人がページに入るには本人のNotionアカウントが必要だ。また、ゲスト数の上限、ゲスト追加を禁じる設定、許可されたメールドメインによって招待できない場合がある。案件の情報だけを渡すなら、招待するページと、その人に見せる内容の範囲を一緒に決めておきたい。

Loopは作業中の情報を同期し、作成場所で保存先が変わる

Loopコンポーネントは、リスト、テーブル、メモなどをTeams、Outlook、OneNote、WhiteboardやLoopアプリで扱い、共有先の内容を同期する。会議で決まった担当事項をTeamsの会話に置き、メールでも同じ内容を使うような社内作業では、更新するたびに別の文面へ転記する手間を減らせる。Loopにはページとワークスペースもあるため、短い共同編集用の情報をまとめる場所と、日々の連絡に持ち込むコンポーネントを使い分けられる。

保存先は作成した場所によって異なる。MicrosoftのLoopの保存先一覧では、LoopアプリのワークスペースはSharePoint Embedded、OutlookやOneNoteで作成したコンポーネントは作成者のOneDrive、Teamsのチャネル内で作成した内容はSharePointサイトに保存される。Teamsのプライベートチャットで作った内容も作成者のOneDriveに置かれる。引き継ぎや保持を考えるチームにとっては、どのアプリで作るかも運用上の選択になる。

既にMicrosoft 365を連絡の中心に使うなら、普段開いているアプリの中で共同編集できることがLoopの利点だ。ただし、コンポーネントを作れること、Loopワークスペースを利用できること、社外へ共有できることは別々に確かめたい条件である。取引先が参加する案件では、社内で同期できた結果を外部共有の判定に流用しない。

Notionはページをデータベースとして整理できる

Notionは、記録を後から探し直す仕事に向く。Notionのデータベースの説明によると、各項目は中身を開けるページであり、プロパティの値を使って検索、絞り込み、並べ替えができる。同じ情報をテーブル、ボード、カレンダーなどの表示に切り替えられるため、案件の一覧と担当者別の作業を別の見方で扱える。

たとえば議事録を会議ごとのページにし、案件名、担当者、状態を付ければ、後から関連する記録を絞り込める。タスクも項目ごとに詳細を書き足せるため、作業が増えても一覧から経緯へ移りやすい。一方、短い決定事項をTeamsの会話とOutlookのメールの双方でその場で更新したいなら、Loopの同期するコンポーネントのほうが目的に近い。差が出るのは機能の数より、更新が起きる場所と、後から情報を探す方法だ。

会議メモ、タスク、社外案件、社内ナレッジで試す

会議メモ

同じ架空の社内会議を題材に、決定事項、担当者、次回までの確認事項を両方へ入力する。LoopではTeamsの会話にコンポーネントを置き、別のMicrosoft 365アプリから同じ内容を開いて更新の反映を見る。Notionでは会議ページを作り、案件の記録からそのページへ戻れるようにする。会議中の編集と、後日議事録を探す作業のどちらが多いかで評価が変わる。

タスクリスト

架空の案件に未着手、進行中、完了のタスクを用意する。LoopではTeamsとOutlookで共有するリストを更新し、連絡の場から同じ状態を扱えるかを見る。Notionではタスクをデータベースの項目にし、担当者、期限、状態を付けて表示を切り替える。短期の連絡に添えるリストならLoop、案件をまたいで担当や期限を見渡すならNotionが候補になる。

社外プロジェクト

機密情報を含まない試用ページを用意し、取引先役のアカウントで招待から編集まで確かめる。Loopでは管理者が組織の外部共有設定とゲストの条件を確認したうえで、利用するページまたはワークスペースを相手に指定して共有する。Notionでは案件ページにだけゲストを招待し、閲覧または編集の権限を与える。自社側で共有リンクを作れた段階ではなく、相手が入れて必要な作業を行える段階を合否にする。

社内ナレッジ

よく参照する手順、判断の経緯、担当窓口を題材に、作成者以外が情報を見つけられるかを見る。Loopではワークスペースやページに残す記録と、会話中に更新するコンポーネントの役割を分ける。Notionでは記録をページとして蓄積し、分類や絞り込みから目的の項目にたどり着く。古い手順を誰が更新し、どこを正式な参照先にするかも、情報の置き場所と一緒に決める必要がある。

選定表で比べる条件

  • 外部共有:Loopは組織の許可、ゲストアカウント、相手を指定した共有が条件になる。Notionはページへのゲスト招待とワークスペース側の制限を確認する。取引先のアカウントで参加できるかを先に判定する。
  • 保存先:Loopは作成したアプリや場所によってSharePoint Embedded、SharePointサイト、OneDriveに分かれる。Notionではページとデータベースをワークスペース内の情報構造として整理する。引き継ぐ記録をどこから探すかが判断材料になる。
  • Microsoft 365との連携:TeamsやOutlookで作業しながら同じリストを更新する用途はLoopが得意だ。Notionでは独立したワークスペースに移って案件や記録を扱う運用が中心になる。
  • データベース:案件、議事録、タスクを属性で絞り込み、表示を切り替えたいならNotionが有力だ。連絡の中で短いリストを同期することが主目的ならLoopが合いやすい。

社外案件でLoopを選ぶ条件は、取引先が実際に招待を受け、必要な範囲を編集できることだ。その条件を満たしたうえで社内の連絡がMicrosoft 365に集まっているならLoopを選びやすい。案件や知識を分類して蓄積する作業が中心なら、Notionのページとデータベースを軸に考えられる。

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