
Ko-fiかBuy Me a Coffeeか、単発支援の5%差は機能で戻る

海外ファンから単発支援を受け、プラットフォーム料を抑えたいならKo-fi Freeが有利だ。Ko-fiの料金表ではFreeの単発支援が0%、Standardが5%で、月額支援とショップ販売はどちらの設定でも5%となる。Buy Me a Coffeeの手数料案内では、月額固定費はなく、取引ごとのプラットフォーム料は5%だ。
ただし、Ko-fiで支援者限定の投稿などを使うにはStandardの機能が必要になり、単発支援の料率も上がる。月額支援やデジタル商品販売ではプラットフォーム料だけで優劣を決められない。日本から選ぶ際は、支援者に何を届けるかに加え、決済会社の費用と円での受取額を別々に見る必要がある。
Ko-fiの単発支援を0%にする条件
Ko-fiの新規クリエイターは、追加機能を使えるStandard設定から始まる。単発支援をFreeの料率にするには、支払い設定でStandardをオフにする。この切り替えは任意で、クラウドファンディング形式の目標への支援もFreeではプラットフォーム料がかからない。一方、毎月の支援、会員枠、ショップ販売、制作依頼にはFreeでも料金がかかる。「Free」を選ぶだけで、Ko-fi上の収益がすべて手数料なしになるわけではない。
設定によって変わるのは料率だけではない。Standardには支援者限定の投稿、投稿予約、ページのカスタマイズ、ショップの保存容量拡大が含まれる。Freeでも会員枠やショップを利用できるが、限定投稿を特典の中心に据えるならStandardの機能差が重要になる。公開作品に添えた支援窓口として使う場合と、支援者ごとに見せる内容を変える場合では、同じ単発支援でも適した設定が異なる。
Ko-fiへの支払いは、クリエイターが接続したPayPalまたはStripeの口座に直接入る。Freeで免除されるのはKo-fiのプラットフォーム料であり、決済会社の費用ではない。少額の支援を何件も受ける運用では、決済会社が取引ごとに請求する費用の扱いも、料率と並んで収支を左右する。
単発・月額・商品販売を同じ土俵で計算する

以下はすべて条件付きの試算で、税、返金、為替、決済・入金費用を差し引く前の金額だ。円建ての同じ売上を各サービスで得たと仮定し、まずプラットフォーム料だけを計算する。実際の手取りとして読まないことが、この比較の前提になる。
- 単発支援を1万円受ける場合:Ko-fi Freeのプラットフォーム料は0円、Ko-fi StandardとBuy Me a Coffeeはそれぞれ500円。決済費用を引く前の残額は、Freeが1万円、ほかの二つが9500円となる。この500円はプラットフォーム料の差であって、銀行口座に着金する額の差ではない。
- 月額1000円の支援者が30人いる場合:月の売上3万円に対し、Ko-fiの両設定とBuy Me a Coffeeのプラットフォーム料はいずれも1500円。決済費用を引く前の残額は2万8500円だ。課金は支援者ごとの取引になるため、決済費用も月の売上全体に一度だけ発生するとは限らない。
- 2000円のデジタル商品が10点売れる場合:売上2万円に対するプラットフォーム料は、Ko-fiの両設定とBuy Me a Coffeeで各1000円。決済費用を引く前の残額は1万9000円となる。Ko-fi Freeの単発支援向け料率を、ショップの売上に当てはめることはできない。
この三例では、単発支援だけにプラットフォーム料の差が現れる。継続支援と販売が主な収入なら、料率の比較に加えて、会員に公開する内容や商品の渡し方を選択の中心に置ける。単発支援が主であっても、限定投稿を運用するためにKo-fi Standardを選ぶなら、Freeで計算した額はその運用の見積もりにはならない。
月額支援と限定投稿では何が違うか

Ko-fiは、単純な毎月の支援と特典付きの会員枠を分けて用意している。会員枠には価格と特典を設定でき、Standardなら支援者限定の投稿も使える。月額支援を受け付けることと、限定作品を継続して公開することは別の機能だ。支援者への特典が公開投稿や外部での提供で足りるのか、Ko-fi内で閲覧範囲を分けたいのかで、FreeとStandardの選び方は変わる。
Buy Me a Coffeeの機能案内には、会員枠ごとの限定投稿、ダウンロード特典、先行公開に加え、単発支援者向けの投稿とデジタル商品の即時ダウンロードが挙げられている。会員向けの更新を続けたい人と、完成した作品ファイルをその都度販売したい人では、使う機能が違う。同じプラットフォーム料でも、作品を公開する範囲や購入後の受け渡しが、運用に合うかを見て選べる。
Buy Me a Coffeeでは、カード決済費用をクリエイターが負担するか、支援者側に負担してもらうかを選べる。後者ならクリエイター側の控除は変わるが、支援者が支払う総額も変わる。特典の価格を比べるときは、クリエイターの受取額だけでなく、海外ファンに提示される支払額も同じ条件にそろえる必要がある。
決済会社の費用を足すと手取りはどう変わるか
Ko-fiで日本のStripe口座を使う場合の目安として、Stripeの日本向け標準料金はオンラインのカード決済成功ごとに3.6%、通貨換算が必要な場合は追加で2%を示している。仮にカード処理料3.6%だけが適用され、ほかの費用がないとすれば、先ほどの単発1万円の決済費用は360円。Ko-fi Freeの残額は9640円、Standardの残額は9140円という計算になる。これは条件を固定した算術例で、PayPal利用時や通貨換算を伴う取引の見積もりではない。
同じ仮定なら、月額1000円の決済30件に対するカード処理料の合計は1080円、2000円の商品購入10件では720円となる。プラットフォーム料をさらに差し引いた残額は、それぞれ2万7420円と1万8280円だ。ただし、これらはKo-fiで日本のStripe標準カード料金を当てはめた例に限る。Buy Me a Coffeeの決済・入金費用へ、そのまま転用できない。
Buy Me a Coffeeの案内には、Stripeの標準カード処理料として2.9%と0.30ドルの固定費、入金処理料として0.5%が示され、国外取引や継続課金では追加費用が生じる場合もある。固定費がドルで示されている以上、円建ての支援額に単一の円換算を足して確定手取りとするのは無理がある。どの費用を誰が負担する設定か、支払通貨と入金通貨が何かを確かめてから、実際の受取額を比較することになる。
日本から受け取るときの通貨と入金経路
日本在住のクリエイターについては、Buy Me a Coffeeの受取対応国一覧が日本をStripe Standard Connectの対象に含めている。対象国であることは受取経路を示すが、海外ファンの支払額が為替費用なしで日本円の銀行残高になることまでは意味しない。支払通貨、Stripe上の通貨、銀行への入金通貨は分けて考えたい。
Ko-fiはページの通貨に日本円を選べ、支援金は接続したPayPalまたはStripe口座へ直接送られる。表示を円にしても、海外ファンが別の通貨で支払えば換算が必要になる場合がある。また、Ko-fi上で支援金を受け取る時点と、決済口座から銀行へ入金される時点は別だ。Buy Me a CoffeeもStripeを経由するため、比較するのはページ上の売上表示ではなく、決済と入金を経た後の円の額になる。
単発支援が中心で限定投稿を使わないなら、Ko-fi Freeの料率を生かしやすい。会員向けの公開や商品販売が中心なら、両サービスのプラットフォーム料が並ぶ条件で、必要な特典と販売方法を選べる。海外ファンからの支払いでは、その選択に決済費用と通貨換算を重ねて初めて、手元に残る金額が見えてくる。
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