Gemini 4 Argon一般提供、API料金は12月に2倍へ

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
Gemini 4 Argon一般提供、API料金は12月に2倍へ

Googleの日本語発表によると、Gemini 4 Argonは2026年10月13日に世界で順次一般提供が始まり、APIの導入価格は11月30日まで、12月1日から入力・出力の単価がともに2倍になる。日本の利用者はGeminiアプリとGoogle検索のAIモードでGoogle AI ProまたはUltraの契約があれば提供対象となる。開発者は有料枠のGemini APIなどから利用できるが、入口によって必要な契約は異なる。

導入期間中のAPI単価は入力100万トークン当たり2ドル、出力100万トークン当たり10ドル。期間終了後はそれぞれ4ドル、20ドルとなる。VentureBeatの報道も、先行する限定提供から対象が広がったことと、導入価格の終了日を伝えている。一般提供という発表は、対象者全員の画面に同時に表示されることを意味せず、展開は順次進む。

日本で利用できる入口と対象プラン

Gemini 4 Argonを利用するアプリ、検索、開発者向けサービスの入口と対象プランの違い。

個人向けのアプリ、検索、開発環境では、同じモデルでも利用条件が分かれる。アプリのサブスクリプションを契約しているだけで、Gemini APIの有料枠まで使えるわけではない。利用先ごとの条件を並べると次のようになる。

  • Geminiアプリ:Google AI ProまたはUltraの利用者が順次対象。会話やアプリ内の作業から利用する入口となる。
  • Google検索のAIモード:Google AI ProまたはUltraの利用者が順次対象。検索内でArgonを利用する。
  • Google AI Studio:開発者や企業がモデルを試す入口。GoogleはUltra利用者向けの試用経路としても案内している。APIを有料枠で使う場合の課金条件とは分けて考える必要がある。
  • Gemini API:開発者向けの有料枠で提供。入力と出力の使用量に応じて課金される。
  • Google Antigravity:個人向けにはGoogle AI Ultra利用者が対象。企業向けの利用経路も用意される。

この違いは、日本で「使えるか」を判断する際に重要だ。Pro契約者はアプリと検索の対象だが、個人向けAntigravityでのArgon利用はUltraが条件となる。一方、アプリの契約がなくても、開発者はGemini APIの有料枠という別の経路を選べる。Googleは世界向けの順次展開としているため、対象の契約を持っていても、実際にモデルを選択できる時期には差が出る。

導入価格と通常価格の差

Gemini 4 ArgonのAPIで、入力と出力の単価が導入期間後にそれぞれ2倍になる比較。

API料金の変更は、入力と出力の双方に同じ倍率でかかる。入力は指示文や渡した資料など、出力はモデルが生成した回答に対応する。導入期間の入力2ドル・出力10ドルという単価は、通常価格では入力4ドル・出力20ドルになる。いずれも100万トークン当たりの価格であり、GeminiアプリのProやUltraの月額料金の変更を示すものではない。

費用への影響は、処理する文章の長さだけでは決まらない。長い資料を読み込む用途では入力が増え、複雑な問題を考えさせたり長い文章を返させたりする用途では出力と推論に使うトークンが増える。同じ依頼を繰り返す場合でも、毎回の入出力量によって請求額は変わる。したがって導入価格で得た利用量の見積もりを継続費用に使うなら、通常価格への切り替えを反映する必要がある。

キャッシュが適用された入力には割引単価がある。ただし、入力した内容のすべてが自動的に割引対象になるわけではなく、キャッシュへのヒットが必要だ。共通の長い指示や資料を繰り返し使う処理と、毎回異なる資料を渡す処理では、入力トークン数が似ていても費用の内訳が変わり得る。価格表の入力単価だけで継続的な利用費を判断しにくい理由はここにある。

長い入力と出力でできること

Gemini 4 Argonが画像、動画、音声、PDFなどを入力として扱い、テキストを出力する機能範囲。

ArgonのAPIでは、入力、推論、出力が統合されたトークン枠を共有する。Googleのモデル仕様はその上限を1,048,576トークンとし、通常の同期応答の出力上限を65,536トークン、長い出力向けの方法ではさらに大きな出力を扱えると記載している。大きな入力枠は長い資料やコードを一度に扱う余地を広げるが、入力だけで上限を使い切れるという意味ではない。

入力として扱えるのはテキスト、画像、動画、音声、PDFで、出力形式はテキストだ。たとえば複数の資料を読み込ませて論点を文章に整理する、動画の内容について質問する、大きなコードベースを踏まえて修正案を作るといった用途は、入出力形式と合っている。複雑な作業を継続して進める能力はGoogleがArgonの重点として挙げる領域だが、個別の作業でどこまで正確に完了できるかは、投入する資料や指示にも左右される。

機能の境界も明確だ。音声や画像を入力できても、Argonのモデル仕様では音声生成と画像生成は未対応となっている。Live APIにも対応していないため、リアルタイムの音声対話をArgonだけで構成することはできない。一方、関数呼び出し、コード実行、検索によるグラウンディング、構造化出力などは対応機能に含まれる。映像理解にも対応するが、動画を入力できることと動画を生成できることは別の能力である。

既存のAPI利用で変わる点

既存のGemini APIから切り替える場合、モデル名を変更するだけでは動作がそろわないことがある。Argonが対応するキャッシュは暗黙的な方式で、アプリ側がキャッシュを明示的に作成して参照する方式には対応していない。その方式に依存した処理では、キャッシュの使い方を変更する必要がある。割引を見込む場合も、実際にキャッシュが適用された入力と、それ以外の入力を分けて把握することになる。

出力の扱いにも違いがある。通常の同期応答には出力上限があり、長い成果物を一度に得る場合は長い出力向けの実行方法が関係する。モデルの統合上限が大きくても、従来と同じ呼び出し方でその全量を回答として受け取れるわけではない。複数段階のコード修正や大量の資料からの文章作成では、入力の量、推論に使う量、最終的な出力の長さが同じ枠と費用に影響する。

導入価格が終わる11月30日は、APIを継続利用する開発者にとって費用計算の区切りになる。12月1日以降は通常単価が適用されるため、同じ処理を続けても、キャッシュが適用されない入出力部分の料金は導入期間中より高くなる。

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