スタートアップDBは同じ10社で欠落と出典を比べて選ぶ

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます
スタートアップDBは同じ10社で欠落と出典を比べて選ぶ

国内スタートアップ向けのデータベースは、企業データベースの検討で示される同じ10社を使う比較方法を応用し、候補の欠落と情報の出典を比べて選ぶ。自社が既に把握している国内企業を固定して検索すれば、各サービスの収録総数では見えない、必要な企業や項目の抜けを記録できる。

契約前のデモでは、社名の検索結果だけで評価を終えず、必要項目の値、出典、更新日、CSV出力後に残る列まで同じ評価票に記入する。企業が見つからない場合と、企業ページはあるのに判断に必要な情報が欠ける場合も分けて扱う。この手順なら、機能の多さではなく、自社の調査をどこまで進められるかで比較できる。

用途を決め、比較する企業を固定する

まず、データベースを使う業務を一文で定める。協業先を探すなら事業内容や提携先、競合を調べるなら製品領域や対象顧客など、判断に欠かせない項目を書き出す。ここで決めた必須項目は、デモ中に魅力的な機能を見つけても変えない。評価の基準を途中で動かすと、サービスごとの結果を比べられなくなる。

比較用には、自社が社名と公式サイトを確認できる国内企業を選ぶ。中心となる対象だけに偏らせず、事業領域や企業の段階が異なる候補、社名変更や似た社名で検索に迷いそうな候補を含める。正式社名、旧社名があればその表記、公式サイトのURLを控え、すべてのサービスに同じ企業群を使う。結果が悪かった企業を後から入れ替えてはいけない。

この小規模な照合は、サービス全体の網羅率を推定する統計調査ではない。自社が実際に調べたい企業について、検索と記録の使い勝手を確かめるためのデモである。既知の企業だけでは未知の候補を発見する力までは分からないため、新規発見が重要な業務では、固定した企業の照合を終えてから同じ探索条件でも各サービスを試す。

欠落を三種類に分けて監査シートに残す

国内スタートアップ10社の監査欄で、企業の欠落と出典の欠落を別々に示す

監査シートは企業を行、比較項目を列にする。列にはサービス名、検討中のプラン、検索日、入力した社名、検索条件、企業ページのURL、必須項目の値、出典URL、確認できる更新日、出力結果を設ける。画面で見た事実と担当者から聞いた説明は別の欄に置き、未確認の箇所には「未確認」と記す。空白のままでは、情報がないのか、まだ見ていないのか区別できない。

検索は正式社名から始め、見つからなければ旧社名や表記違いを試す。企業ページが見つかったら、普段の業務で使う絞り込み条件を加え、その企業が結果に残るかを見る。企業ページに掲載されていても、必要な検索条件から拾えなければ、候補リスト作成では別の手間が生じる。どの入力と条件で見つかったかまで残しておく。

欠落は「企業ページがない」「ページはあるが検索条件で拾えない」「ページはあるが必要項目が空欄」の三種類に分ける。さらに、値は載っていても出典をたどれない場合は、項目の欠落とは別に記録する。更新日についても、ページ全体の日付と判断に使う個別項目の日付を混同しない。個別項目の確認日が表示されなければ、そのまま未確認として質問に回す。

たとえば協業先の調査で事業内容を必須にしたなら、企業ページの有無だけでは合格にできない。説明文があっても、どの公開情報に基づくか分からなければ、候補を社内へ渡す前に追加確認が必要になる。一方、使わない項目の空欄は同じ重みで減点しない。評価票には欠落の件数とともに、どの業務判断に影響するかを書く。

八つの軸を同じ順番で確認する

国内向けの候補にSpeeda スタートアップ情報リサーチとSTARTUP DBを挙げる比較記事は、対象範囲、検索、更新、出典、出力、共有、接触、契約の8軸を示している。監査シートの企業別結果に加え、この順番でサービス別の条件を記入すると、収録内容の差と契約上の差を混ぜずに判断できる。

  • 対象範囲:国内企業の定義、対象外となる企業、調査を終えた企業の扱いを確認する。総収録数だけでは、自社の候補が対象に入るか分からない。
  • 検索:社名と業務で使う条件を組み合わせ、既知の候補を探せるかを見る。表記違いへの対応も結果に残す。
  • 更新:必要項目について、確認できる日付と更新方法を尋ねる。古い情報を見分ける手掛かりがあるかが要点となる。
  • 出典:事業内容や資金調達など、判断に使う値から元の公開情報へたどれるかを確認する。
  • 出力:CSVなどに含められる列、件数の上限、出典URLや更新日の持ち出し可否を見る。
  • 共有:候補リスト、メモ、検索条件を誰が閲覧・編集できるかを、予定する利用人数で確認する。
  • 接触:連絡先の表示、打診、面談設定のどこまでが利用できるかを、必要な場合に確認する。
  • 契約:料金の単位、期間、保存・引用条件、契約終了後のデータの扱いを見積書や規約で確認する。

各欄には「利用可能」だけでなく、対象プランと確認方法も書く。デモ画面で操作できた機能、担当者の説明、見積書に記された条件は証拠の種類が異なる。たとえば共有機能を画面で見られても、予定人数で使えるかは契約条件を見なければ確定しない。必須条件を先に決め、それを満たさない理由を残すほうが、機能数の単純な合計より選定に役立つ。

CSVは画面の閲覧やダウンロードと分けて確かめる

STARTUP DBのプランによって検索結果のCSV出力条件が異なることを示す

STARTUP DBの料金・機能比較では、無料のSTANDARDと見積もり制のENTERPRISEで検索やデータダウンロードの範囲が異なり、企業データのCSV形式での提供とAPI形式での提供も別のプランとして案内されている。したがって、画面上で企業を見られること、データをダウンロードできること、必要な条件でCSVデータの提供を受けられることは、分けて確認する必要がある。

デモでは固定した企業群の結果について、必要な列を指定して出力できるかを尋ねる。事業内容だけを持ち出せても、判断の根拠となる出典URLや更新日が落ちるなら、社内で再確認する際に画面へ戻る必要がある。出力件数の上限、抽出条件、提供方法、追加費用の有無も、実際に検討するプランについて回答を得る。公開ページに固定の有料料金が示されていない以上、他サービスとの費用比較は同じ利用条件の見積もりが揃ってから行う。

共有と保存にも目を向ける。候補一覧を複数部署へ渡す予定なら、閲覧権限だけでなく、出力したデータを誰がどれほど保持できるかが選定条件になる。接触支援を使わない業務では、その機能を加点するより、候補を根拠付きで引き渡せるかを優先する。サービスごとの機能表は入口であり、採否は自社の利用場面に当てはめた条件で決める。

契約判断には件数と影響を併記する

デモ後は、見つかった企業の数だけで順位を付けない。必須の企業が未収録だったのか、検索条件で落ちたのか、必要項目や出典が欠けていたのかを並べ、それぞれ業務への影響を短く記す。同じ欠落でも、協業候補の選定に必要な事業内容が追えない場合と、利用予定のない項目が空欄の場合では意味が違う。

最終の評価票には、必須条件、企業別の検索結果、出力できた列、確認したプラン条件、残る質問と回答期限を対応させる。担当者への質問も「更新頻度はどれくらいか」だけで終えず、評価票の具体的な項目を示して、その値の出典と最終確認日を尋ねる。回答が画面の表示と異なれば、どの条件で適用される説明なのかを確認してから採否を決める。

この記録があれば、社内の承認者は見栄えのよい画面や収録総数ではなく、自社が必要とする企業を探し、根拠を追い、認められた形で情報を使えるかを見て判断できる。採用候補に不足が残る場合も、その不足を別途調査で補う必要があるのか、契約条件で解消できるのかが明確になる。

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