Instagramの案件DMをAPI化、受信対象は25万人以下

|著者: QUASA編集チーム|2 分で読めます| 1
Instagramの案件DMをAPI化、受信対象は25万人以下

Instagram Platformの9月22日付更新欄には、ブランドが連携アプリを使い、有料パートナーシップの提案をInstagramのPartnershipフォルダへ送るAPIが掲載された。受信対象はCreator Marketplaceに参加し、メッセージへのアクセスを許可したフォロワー25万人以下のクリエイターだ。人数の条件だけで、どのアカウントにも案件が届く仕組みではない。

WHATthePLANの9月22日付解説も、ブランドの認可されたアプリから専用フォルダへ提案を送る経路と、クリエイター側の受信条件を伝えている。新しい経路によって変わるのは提案の送り方だ。届いたメッセージの仕事内容、報酬、素材の利用条件については、クリエイターとブランドの間で確認する必要がある。

受信できるクリエイターの条件

API経由の提案を受けるには、Creator Marketplaceへの参加、メッセージへのアクセス許可、フォロワー数の上限という条件が重なる。上限は、この送信経路の受信者に適用される。通常のDMで案件を相談する相手や、クリエイターが受けられる仕事全体を区切る数字ではない。

Marketplaceへの参加と、API経由で連絡できる状態も分けて考えたい。参加済みのアカウントでもメッセージへのアクセスが許可されていなければ、この経路の受信条件を満たさない。反対にクリエイター側の条件がそろっていても、ブランドと連携アプリに必要な設定がなければ、そこからの送信は成立しない。

更新欄に記された受信条件は、提案が必ず届くという約束でもない。ブランドが誰を候補に選び、どの案件を送るかは別の判断になる。日本のクリエイターにとって確認の起点となるのは、自分のアカウントがMarketplaceに参加しているか、パートナーシップメッセージへのアクセスを許可しているかという状態だ。

通常DMとPartnershipフォルダはどう違うか

Partnershipフォルダは今回初めて作られた受信場所ではない。MetaのCreator Marketplace公式説明では、ブランドからの提案はInstagramのメイン受信箱にある専用フォルダへ届き、クリエイターはアプリ内で案件の内容、要件、報酬を確認できる。ブランドがクリエイターへ直接連絡したり、案件の概要を示したプロジェクトを送ったりする方法も案内されている。

  • 通常DM:Instagramの一般的なメッセージ。案件の相談が含まれていても、今回のAPIを使った提案とは限らない。
  • Partnershipフォルダ:Creator Marketplaceを通じたブランドの提案を受け取る専用の場所。フォルダの存在と、新しいAPIの送信経路は別のものだ。
  • API経由の提案:必要な権限を持つ連携アプリから、受信条件を満たすクリエイターのPartnershipフォルダへ送る有料パートナーシップの連絡。

この違いは、メッセージを見たときの判断に直結する。専用フォルダへの着信から分かるのは提案が届いた経路であって、制作や広告利用への同意が済んだということではない。通常DMに届いた相談も専用フォルダに届いた提案も、引き受ける範囲は提示された条件によって決まる。

日本はCreator Marketplaceの拡大対象としてMetaが挙げた市場の一つだ。ただし、Marketplaceを利用できることと、個々のアカウントが今回のAPI経由の提案を受信できることは同じではない。受信条件を満たすかどうかは、クリエイターの参加状態と許可設定にも左右される。

ブランドの連携アプリに必要なもの

送信側には、専用のアプリ権限と、Creator Marketplaceに参加したブランドに結び付くFacebookページのアクセストークンが必要とされる。送信に使えるのはFacebook Login方式のInstagram APIだ。ブランド名を知っているアプリや、クリエイターを検索できるアプリが、そのまま専用フォルダへ自由に送信できるわけではない。

更新欄には、送信先を識別するための「messaging_id」と、パートナーシップメッセージの受信が有効かを示す「is_paid_partnership_messages_enabled」も記されている。提案の送信にはPartnershipフォルダを指定する操作があり、そのフォルダの会話とメッセージを取得する機能も示された。ブランドが候補を探す段階と、実際にその相手へ連絡できる段階には、別の確認が入る構造だ。

アプリ審査前には、ブランド役のビジネスアカウントとクリエイター役のアカウントを使って、送受信の一連の動作を試せる。両者を同じアプリのテスターとして登録する試験では、Marketplaceへの参加や通常の適格性の確認が省かれる。そのため、試験用アカウントへ送れたという結果だけでは、実際のブランドとクリエイターの組み合わせで送信できるとは判断できない。

届いた提案で確認する条件

専用フォルダへの着信は、差出人の身元や案件の条件をクリエイターに代わって確定するものではない。ブランド名と担当者名だけで判断せず、相手が示す連絡先や依頼内容をブランドの公式な窓口と照らし合わせたい。商品やサービス、制作する投稿の形式、公開予定時期が曖昧なら、承諾に進む前に具体化する必要がある。

報酬は、制作と公開に対する支払いなのか、制作物を広告へ転用する権利まで含むのかで意味が変わる。広告に使う場合は、媒体、利用期間、対象地域、編集の可否、承認手順、競合案件への制約を分けて確認すると、提示額の対象を把握しやすい。APIが提案を届けても、こうした条件が自動で決まるわけではない。

  1. 差出人が名乗るブランドと担当者を、公式の連絡先で確認する。
  2. 制作物、投稿先、公開時期、修正回数と承認の手順を確かめる。
  3. 報酬と支払条件を確認し、広告利用や再利用の権利範囲を別に確かめる。

条件が不足している提案には、承諾の返事を急ぐ必要はない。返信で不足項目を尋ねれば、ブランドが求める制作と利用の範囲を明らかにできる。連絡が届くまでの処理が自動化されても、クリエイターが何を制作し、どこまで使わせるかは、双方の合意によって決まる。

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